大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和40(オ)221 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人高橋諦の上告理由第一点について。

原判決がその挙示の証拠により認定した事実関係のもとにおいて、所論の点につ

いて示した原判決の判断は、当審も正当としてこれを是認することができる。

原判決には、所論のような違法はなく、所論は、結局、原審の裁量に属する証拠

の取捨・選択、事実の認定を非難するに帰し、採用しがたい。

同第二点について。

死者の労働可能年令期は、死者の年令・職業・健康状態その他諸般の事情を考慮

して認定すべきところ、原判決挙示の証拠および認定した事情からすれば、本件事

故により死亡した訴外武藤新作の労働可能年令期を七四歳と認定・判断したことは

首肯できないことではないから、原判決には、所論のような違法はない。�

同第三点について。

不法行為による損害賠償請求について、被害者の過失をしんしやくするかどうか

は、裁判所の自由裁量に属すると解することはすでに当裁判所の判例(第一小法廷

判決昭和三二年(オ)八七七号、同三四年一一月二六日民集一三巻一二号一五六二

頁)とするところであり、したがつて被害者の過失をどの程度しんしやくして損害

額を算出するかということも裁判所の自由裁量に属するし、かつ慰謝料額の算出の

ときにしんしやくすべき被害者の過失の割合も物質的損害の賠償額のそれと同一の

割合であることを要するものではない。�

原判決には所論のような違法はなく、所論は、これを異なる見解に立つて、原判

決を非難するものであつて、採用しがたい。�

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よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

裁判官山田作之助は退官につき署名押印することができない。

裁判長裁判官 奥 野 健 一

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